清泉女子大学

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学び?研究

英語科教育法Ⅳでの模擬授業体験記

「英語科教育法Ⅳ」の授業で高校の「英語コミュニケーションI」の模擬授業に挑戦しました。模擬授業を通じ、英語教育の指導法を実践的に学び、教師として必要なスキルを体験的に養う貴重な学びの場となりました。

模擬授業の題材:二重被爆者の平和への願い

今回取り扱った題材は、広島と長崎の両方で被爆した二重被爆者の山口彊さんについてです。
山口さんはその壮絶な自身の経験をもとに、核兵器廃絶と平和の重要性を世界に訴え続け、平和活動に尽力された方です。
この模擬授業では、山口さんについての物語を英語で読み、平和への願いを継ぐために自分たちに何ができるかを論理的に英語で伝えあうことを目標に設定しました。戦争に関する重い題材を扱うため、生徒が適切に理解し、共感を深められるよう授業を慎重に進めることを意識しました。

授業の導入【Oral Introduction】

授業準備で一番苦労したのがOral Introductionです。Oral Introductionは単元の導入部分で、生徒の内容理解に最も重要な役割を果たします。
今回は、山口さんが二重被爆した経緯の概要を理解してもらうことを目指しました。そのために、時系列を明確に示すことを意識しました。
そして原爆が落とされた日付や場所を生徒に質問し、英語でコミュニケーションを取りながら、黒板を一緒に完成させました。
授業後には、時代ごとにモノクロ写真とカラー写真を使い分けた点について好評をいただきました。

本文の説明【Explanation】

Oral Introductionでは英語で概要を理解することを目指しましたが、Explanationでは日本語で本文の詳細まで理解することを目指しました。
Explanationを考える際には、文法の説明が重要であることはもちろんですが、それだけでなく、当時の時代背景や詳しい情報を提供することで生徒の理解をより深める工夫が必要です。
そこで私は、「shelter」が当時のどのような場所を指すのかを生徒に推測してもらい、単に避難所として説明を進めるのではなく、防空壕を指していることを説明しました。
このアプローチにより、他の学生から「イメージがしやすかった!」という良いコメントをいただきました。

模擬授業を終えて

実は、去年も模擬授業を行ったのですが、その結果に悔いが残りました。そのため、今回は「必ず良い模擬授業をしたい」という強い思いから、リベンジの気持ちで準備から実践まで取り組みました。
そして、模擬授業が終わり、他の学生や高田先生から良い評価をいただけたので、安心しました。
それと同時に、新たな自分の課題を見つけることができました。
模擬授業を通じて得た経験を活かし、来年の教育実習では、生徒が楽しんで参加できる授業ができるよう、さらに準備を進めていきたいと思います。

この記事を書いた人
佐野杏紗

英語英文学科3年